ウィッグの選び方

ポイント

ファッションウィッグと医療用ウィッグに厳密な違いはありません。
ウィッグ選びの大切なポイントをご紹介

  このサイトをご覧になっている方は抗がん剤治療などで、脱毛されることをご心配してご訪問くださったと思います。アドバイザーの武田さわ子も乳がん患者で、抗がん剤治療を受けました。
脱毛したらどうなっちゃうの?もう髪の毛は生えてこないの?
どんなウィッグをどこで買ったらいいの?いくら位するの?
分からないことだらけでした。
このサイトの情報が少しでもお役に立ち、安心に繋がってほしいと願っています。

  ウィッグはスタイルだけではなく、品質・価格が様々です。
  どのようなウィッグをいつまでにご用意したらいいのでしょうか。
  ※ 抗がん剤治療に関しては、こちらにもご案内しています。

医療用ウィッグと
ファッションウィッグの違い

  ウィッグに医療用とおしゃれ用(ファッションウィッグ)の明確な区別があるわけではありません。医療用は何らかの原因で脱毛された頭皮に被ること。体調も万全ではない方が多いです。おしゃれ用はご自身の髪の上に被ることが多く、基本的にはお元気な方向けです。

  コスプレや舞台などで使う。日常では和装やパーティなどでご使用になる。年齢的な白髪隠しや薄毛などの対応に使われる方もいらっしゃいます。
  ヘアスタイルひとつで気持ちも変わります。治療中でもウィッグでおしゃれを楽しんでください。

  ウィッグは価格も品質も様々です。販売方法もサロンなどの店舗で扱われるものだけでなく、通販やネット販売の商品もあります。

  ウィッグの素材や縫製、ネット、デザインにお客様のニーズがどのように反映されているかがチェックポイントになります。
  ご自分が納得でき、お似合いのウィッグなら医療用にこだわる必要はありません。

  ウィッグそのものではありませんが、医療用ウィッグを扱っている店舗(サロン)では、予約制、個室利用などの配慮があり、医療の知識をもったスタッフが対応してくれる場合が多いです。

  コロナ禍でライフスタイルや価値観も変わりました。ウィッグが必要ない方もいらっしゃいます。一緒に考えてくれるスタッフさんと出会えるといいですね。

抗がん剤治療をお受けになる方のウィッグ選びは、
約1~2年の脱毛期間にどのようなご自分でありたいのかを考えてみましょう。

ウィッグを被るのはなぜ

  • 自分らしくいたい
  • 子どもやご家族の前ではいつものお母さんでいたい
  • 周りの人に心配させたくない
  • 病気を気づかれたくない
  • 元気な姿でいたい
  • 治療中でもおしゃれをしたい

周りの目が気になります。
「周りの目」って誰ですか

  • ご家族
  • ご近所や地域の方
  • 友達
  • 職場の上司や同僚、仕事上対応する人やお客様
  • お店の人や宅急便等の配達員
  • バスや電車の中での他人

ウィッグは無くても大丈夫。
そう考える理由はなんでしょうか。

  • ウィッグの着け心地が悪そう
  • ウィッグは高い
  • 外出することがあまりない
  • 帽子やスカーフで十分
  • 自分は自分、他人の目は気にしない
  • 家族や友人、職場の人も病気を理解してくれている
治療に前向き臨み、
日々の生活も笑顔で過すために、
あなたにとってどんなウィッグが必要なのか。
なくても大丈夫なのかを考えてください。
 「医療用ウィッグを選ぶポイント」を参考にされて、試着して被り心地や素材感などを確認してください。ご自身が納得し、似合い、治療中も自信を持って被れるウィッグなら、それがあなたの医療用ウィッグです。
 治療中の体調がすぐれない時にも被るウィッグです。

 常に清潔なウィッグであって欲しいですね。
 毛髪の素材や質感、ネットの作りなども確認しましょう。

 インナーキャップや被り方、ちょっとした工夫でお手頃なウィッグでも気持ちよく着装出来ることもあります。アドバイザーにご相談ください。

医療用ウィッグを選ぶポイント
  1. ウィッグの毛質の素材:人毛or人工毛
  2. 縫製方法:手植えorミシン
  3. ネットや附属品:素材や作り方
  4. お手入れ方法:自分で出来るのが一番です
  5. サイズ調整:脱毛前後で頭のサイズは変わります。
  6. 自分に似合うスタイルで、自信を持って被れる品質であること。
医療用ウィッグの選び方

  抗がん剤治療での脱毛期間は1~2年と言われています。この間のライフスタイル・ライフイベントなどを見直して、どのよう場面でウィッグが必要なのか。どんな自分でありたいのかを考えましょう。

※抗がん剤治療が終わり1~3か月後には多くの方が発毛します。髪の毛が1cm伸びるのに約1か月かかりますから、ウィッグが必要なくなるのは、治療終了後半年から1年位の方が多いです。治療期間を含めて1年から2年位はウィッグや帽子があったほうが良さそうです。

  ご自身がどうありたいのかもウィッグ選びのポイントです。

  などなど、お客様それぞれに思いがあります。その思いに沿って、治療中も少しでも前向きにお過ごしになるお手伝いをさせて頂きます。

  ウィッグを選ぶ時には、髪の毛の素材や縫製、ネットなどを確認し、試着されることをお勧めします。試着は被り方や似合うかどうかだけではなく、体調が思わしくない時にも被るので、被り心地も確認してください。手入れの方法もチェックポイントです。
  抗がん剤治療が決まったら、早めに下見をされることをお勧めします。脱毛前なら気持ちの余裕がありますから、慌てて購入することもありません。他店のウィッグと比較検討も出来ます。
  ウィッグを購入されるのは脱毛されてからでも大丈夫ですが、アドバイザー武田さわ子からは早めに準備し、脱毛する前から被り慣れることをお勧めします。脱毛は精神的にも辛いですし、治療が始まると体調も万全ではありません。早めにご購入もしくは下見をされておくことが大切です。

  脱毛する前から被り慣れると、脱毛してもヘアスタイルは変わりませんから、他人の目が気になりません。ただ、脱毛前後で頭のサイズが変わります。サイズ調整が出来るウィッグかどうかは重要です。アジャスターだけでは対応が難しいです。購入後のお手入れやサイズ調整のサービスがあるかどうかもチェックポイントです。
  弊社のウィッグBrilliant Breeze(ブリリアント ブリーズ)はご自宅でご自身で簡単にサイズ調整もお手入れも出来ることが最大のお勧めです。

※ご来店いただければ、アドバイザーが対応致します。

※オンラインでも丁寧にサポートさせて頂きます。

試着時のチェックポイント
  1. 似合うかどうか、全方向から確認しましょう。
    →写真を撮られるのもいいですね。
    →脱毛を隠すのではなく、おしゃれも楽しみましょう。
    →今までできなかったヘアスタイルやヘアカラーをお試ししませんか。
  2. 被り心地。
    →治療中は重い、締め付け感が辛い。と感じることがあります。
  3. ウィッグが脱げないか心配。
    →軽く頭を振ってみてください。その時に脱げそうだったら、サイズがご自身の頭に合っていません。
  4. 眼鏡やマスクの掛け外しが楽なこともチェックポイントです。
  5. 髪の毛の質感、ネットの素材、縫製なども確認してください。
ポイント1:
ウィッグの毛質の素材 人毛or人工毛

  ウィッグの毛質には「人毛」・「人工毛」・「人毛と人工毛のミックス」があります。それぞれの特徴(長所と短所)を確認しましょう。

  人毛が高級で高価。人の髪の毛そのものだから自然。人工毛はテカテカと人工的なテカリがあり、不自然。そんなイメージをお持ちの方が多いと思いますが、科学技術の発展によりウィッグの素材の化学繊維(ファイバー)の品質は各段に向上しています。

  人工毛には様々な加工が出来ます。人毛と遜色のない質感の素材もあります。何よりも同一の品質の人工毛(ファイバー)を安定して供給できます。

  人工毛(ファイバー)はその品質や加工が価格にも反映されています。
  弊社のウィッグは日本国内製造のカネカロン®を使っています。

  一方、質の良い人毛は入手が困難です。1つのウィッグを作るのには30人分の人毛が必要だと言われます。同じような質の人毛を集めるのはとても大変です。かつては中国人や韓国人の毛髪が日本人の髪質にも似ているので利用されていましたが、現在は中国人、韓国人も子どもの時からカラーやパーマをかけるなど、良質な人毛の供給が少なくなったことと、中国、韓国国内でウィッグの需要が高く、入手が困難となりました。現在は東南アジアなど髪の色は黒くても髪質が日本人とは違う人種の髪を使う場合が多いようです。

  多くの人の髪を集めて、その品質をウィッグ用に揃えるために、人毛は消毒され加工されます。キューティクルを剥がしてしまうものもあります。
  カラーもパーマもかけたことがない髪の毛はバージンヘアと呼ばれ、貴重で高価なものになります。キューティクルを残して加工されたレミーヘア―と呼ばれるものもあります。人毛と言っても品質も価格も様々です。

人毛と人工毛の違い

= 人毛 =

長所:
  • 見た目・手触が自然
  • スタイルチェンジ(カット・ヘアカラー)が出来る
短所:
  • 手入れが大変(自分の髪と同様の手入れが必要)
  • 重い
  • 高品質の人毛の入手が困難
補足:
 人毛を特殊加工し、ウィッグの素材にする
 加工の仕方で品質も価格も変わる

= 人工毛 =

長所:
  • 耐熱、帯電防止、抗菌、防汚など色々な加工が出来る
  • 形状記憶が施せるので、ヘアスタイルが保持される
  • 手入れが簡単
短所:
 低品質のものは
  • 熱に弱い。蒸れる
  • 静電気でピーリング(毛先が縮れる)が起こる
  • テカテカと不自然なテカリが目立つ
  • スタイルチェンジが出来ない
補足:
 価格も品質もピンからキリまである
 高品質なものは見た目も手触りも人毛に遜色ないが、高価

= 人毛と人工毛のMIX =

長所:
  • それぞれの長所を併せ持つ
  • 人毛の自然さと人工毛の手入れの簡単さが特徴
短所:
  • それぞれの短所も併せ持つ
  • 人毛部分と人工毛部分で手入れやスタイリングなどの扱いが別々になる
補足:
 人毛と人工毛の割合、どの部分に人毛を使っているのかなどを確認する必要がある

Brilliant Breeze
(ブリリアント ブリーズ)

 抗菌・防汚などの特殊加工した日本製の高級人工毛「カネカロン®」を100%使用し、見た目、手触りも自然。
 軽く、蒸れにくい。静電気も起こりにくい。
 ウィッグプロジューサー鍛紀子デザインのヘアスタイルが形状記憶されているので、お手入れが簡単。
 ウィッグプロジューサー鍛紀子がデザインしたヘアスタイルに合わせて人工毛の質感、太さ等を変え、着け心地が良い加工を施している。
ポイント2:縫製 手植えorミシン

  ネットや縫製も要チェック。脱毛し治療中で敏感になった頭皮に被ります。肌ざわりが軟らかく、刺激がないものがお勧めです。縫い目が当たったり、ネットの素材がザラザラするものなども見受けます。ただし、インナーキャップを利用することで対処できることもあります。
  縫製には総手縫い、部分的に手縫い、機会(ミシン)があります。

手縫い 特徴

  • 髪の毛(人毛、ファイバー)を1本から数本を植毛針でベースネットに植え付けるので、仕上がりが軽く、髪の毛の生え方、毛の流れが自然
  • 軟らかいネット、伸縮性のあるネットでも作成できる
  • 技術が必要で作り上げるのに時間がかかる
  • 価格は高め

髪の毛1~数本を結び付けていく

頭頂部・人工皮膚
人工皮膚があると、分け目やつむじが自然だが、人工皮膚の素材や大きさによっては蒸れたり、重くなったりする。

ネット(弊社製品)
伸縮性のある生地、人工皮膚付

ミシン 特徴

  • ウェフティングという毛を束ねたテープ状のものをベースネットにミシンで縫い付ける
  • 短い時間で作れる
  • カールが効いたスタイルなどに向く製法
  • ヘアアクセサリー(ピンや簪)を刺すことが出来る
  • 髪の毛の素材にもよるが、少し重め
  • 毛の流れが一方向なのでスタイルによっては不自然

  手植えの方が価格は高めですが、手植えが優れているということではありません。ご自分の用途やお好みのスタイルで選ぶといいでしょう。

  弊社では医療向けにはアレルギー対策をした伸縮があるネットを使い、軽目に仕上げた手植えのウィッグをお勧めしていますが、ミシンメイドを選ばれるお客様もいらっしゃいます。

  試着し、被り心地とお好みのスタイルかどうかをご確認ください。

  • ミシンメイドはネットが透けて地肌が見えないか。
  • 重い。

  などが気になることがありますが、インナーキャップや被り方でカバーできます。

ポイント3:ネットと附属品

ネットの素材と形状
  ウィッグのスタイルによってネットの素材や形状が変わります。素材や縫製を確認しましょう。ネットの生地にザラツキがあったり、縫い目が当たって痛いことがあります。見た目は同じような作りでもメーカーによって差がありますので、脱毛を見越して試着してください。
  JIS規格では医療用ウィッグとしてネット素材のアレルギー対策がされているかどうかが規定されています。

ポイント4:手入れ方法

  お手入れが簡単なウィッグをお勧めします。
  ウィッグは毎日シャンプーする必要はありませんので、着装した日のお手入れには除菌水が使えるものが安心です。特にコロナ禍に於いては、ウィルスの飛散が気になります。

  ウィッグによっては自宅でシャンプーや手入れが出来ないものもあります。人毛100%のウィッグだと、ご自分の髪と同じように、アイロンやドライヤーでスタイリングする必要があります。

  購入された店舗にお手入れのサービスがあるかどうかは要チェックです。店舗がご自宅に近いかどうか。治療中の体調があまり良くない時に店舗に行けるかどうかも考えておきましょう。

  Brilliant Breeze(ブリリアント ブリーズ)は高級人工毛100%、ウィッグプロデューサー鍛紀子がデザインしたおしゃれなスタイルが形状記憶されているので、自宅でシャンプーできます。タオルドライして、陰干し。乾いたらササッと振るだけでおしゃれなスタイルが元通り。除菌水が使えるので、いつでも清潔でおしゃれなウィッグです。

  詳しいことは「お手入れ」のページをご覧ください。
  オンラインでもアドバイスさせて頂きます。

ポイント5:サイズ調整

  ウィッグのサイズ調整はとても重要です。
  脱毛前と後では頭髪分頭全体が小さくなります。留める自毛がありませんから、脱毛に合わせて丁度いいサイズに調整する必要があります。

  アジャスターは頭周り(鉢周り)は調整できますが、ネット全体のサイズ調整が必要です。 サロン展開している店舗の多くはサイズ調整のサービスがありますが、ネット販売や廉価の商品にはサイズ調整がないものがほとんどです。

  Brilliant Breeze(ブリリアント ブリーズ)は脱毛しはじめはアジャスターで対応し、脱毛の様子を見ながらご自身で調整が出来ます。ゆるくなったらご自身でネットを縫ってください。自分で調整できるので、いつ脱毛が始まっても慌てることがありません。

※サイズ調整はご来店いただければ、アドバイザーが対応致します。

※オンラインでもアドバイスさせて頂きます。

ポイント6:
自分に似合うスタイルで、
自信を持って被れる品質であること

  1年から2年間は着用するウィッグです。先を見越して選んでください。
  病気や脱毛を隠すのではなく、自信を持って人前に出られるウィッグがあれば、人との交流も苦になりません。おしゃれも楽しんでください。